今、一線で仕事をしている、それはクリエイターも一般のビジネスマンの方々にも、多分共通に感じていることがあると思います。明らかに社会が変わろうとしているターニングポイントに入りかけている状況、金融構造の亀裂がもたらす産業界への影響が1970年代にも体験したパラダイムシフトより大きいものになっていることを、誰もが感じているはずです。そしてこのままやっていてはだめになる予感すら感じています。違うでしょうか？　皆さんは会社で学校でそしていろいろな社会の中にあって、よくないと思いながらもその多くを見て見ぬふりをして生きていることに気付かされることがあります。もちろん私も例外ではありません。そうやっていくしかない、むしろ何かを守るためにそうしなければならない状況がこの社会のほとんどを占めているのです。私はその社会に文句を言いたい訳ではありません、そんなことはこの社会に生きていれば当たり前のことなのかもしれません。しかし、『今は違う』と思っているのは私だけでしょうか？　というのも先ほどから述べているようにこの社会が環境を含め大きく変わることを余儀なくさせられていることです。ですから私たちは、今まで抱いていた問題に対して背を向けてはいけない、多くの皆さんが感じている問題をこれからの子どもたちに引き継いではいけないと思っているのです。
　私たちの活動『VISIONx』の最大なるテーマは『継承』です。いかなる苦難な時代でも人はヴィジョンさえ持っていれば生きていけるのです。先人の方々が残してくれたこの国のすばらしいそして美しいことをその時代の解釈で創造し継承していく。人から人へ思いは受け継がれていくべきなのだと考えます。日本には今、真の文化創造が必要です。そんなプロジェクトをスタートします。